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子育てをしていくなかで、こどもの教育費をどうやって捻出するのかは親の頭を悩ます問題の代表ですね。
こどもが誕生してすぐに準備し始めるのがベストといわれていますが、たとえそれができたとしても十分な額を用意できる家庭は少ないのではないでしょうか。
教育資金を補うためにの手段として、奨学金や教育ローンがあります。
それぞれに特徴があり、家庭の状況や方針などによってどういったものを利用するか選択が変わってきます。
それぞれがどのようなものなのか?違いは何か?などについてできるだけ分かりやすく解説していきたいと思います。
◇教育ローンの種類と特徴
◇奨学金と教育ローンの違い
◇大学4年間でかかる費用
◇“借りる”と決める前にすべきこと
まさに今、教育費にお困りの方はもちろん、まだ幼いお子さんをお持ちの方にもぜひ読んでいただきたい内容です。
奨学金制度とはどんなもの?
学ぶ意思はあるけれど経済的な理由で進学が難しい学生に対して、学費や生活費を支援してくれるのが奨学金制度です。
お金をもらえる「
給付型
」と、貸してくれる「
貸与型
」の2つのタイプがあります。
さらに貸与型には、利息がつかない「
無利子貸与
」と利息がつく「
有利子貸与
」に分けられます。
日本学生支援機構の奨学金
貸与型の奨学金の代表が、日本学生支援機構の奨学金制度です。
第一種奨学金(無利子貸与)と第二種奨学金(有利子貸与※)があり、成績や世帯収入などの条件があります。
第二種奨学金のほうが選考基準がゆるやかになっています。
※年3%が上限で在学中は無利子。
平成26年1月末時点で、利率固定方式:年0.89%、利率見直し方式:年0.30%
奨学金を受けるにあたっては、連帯保証人や保証人を立てるか、保証料を支払わなければなりません。また、翌年度も継続して貸与を受けるには、継続願を提出し、審査を受けなければなりません。審査で不適格と判断されると貸与を受けることができません。
大学独自の奨学金
多くの大学で独自の奨学金制度を設けています。
最近では、給付型で且つ受験前に申し込み、合格すると給付も決定する予約型の奨学金が増えています。
制度の内容や条件などは大学によって異なりますので、希望する大学の入試案内やホームページで確認してみましょう。
その他の奨学金
都道府県や市区町村によっては独自の奨学金制度を用意しているところもあります。
また、学校を通じて申し込むようになっている民間団体や公益法人の奨学金や、新聞社の仕事をしながらサポートを受ける新聞奨学金制度などもあります。
教育ローンの種類と特徴
こどもの進学資金を利用目的としたローンが教育ローンです。
(社会人が本人の海外留学や専門学校の学費などに利用することもできます。)
公的機関、民間の金融機関、大学の提携教育ローンなどがあります。
国の教育ローン
日本政策金融公庫の「教育一般貸付」は次のような特徴があります。
・最高350万円(海外留学資金は450万円)まで
・固定金利(平成27年6月10日時点で年2.15%)
・返済期間は15年以内
・在学中は利息のみの返済も可能
・子供の数に応じた所得制限がある
民間よりも低めの金利 で借りることができ、 固定金利なので完済までの返済計画が立てやすい といえます。
利用にあたっては連帯保証人を立てるか、保証料を支払わなければなりません。
民間の教育ローン
銀行、信用金庫、ろうきん、JA、ノンバンクなども教育ローンを扱っています。
最大融資額や金利、返済期間などの条件は金融機関やローン商品によって異なりますが、次のような特徴があります。
・無担保と有担保があり、有担保の方が低金利で融資額が大きい
・金利タイプは、固定金利と変動金利
・取引状況やキャンペーンで金利が優遇されることも
・返済を親から子に引き継ぐことができるものもある
・融資までのスピードが速い
奨学金や国の教育ローンは所得上限がありますが民間の教育ローンにはないので、
年収が高い人は民間の教育ローンのほうが利用しやすい
といえます。
逆にいうと、
親の年収が低いと融資を受けられないこともあります
。
大学の提携教育ローン
大学が民間金融機関の教育ローンと提携しているところもあります。
直接借りるよりも低金利で借りられたり、学生自身が借り入れできる場合もあります。
奨学金と教育ローン、どこが違うの?
そもそも 奨学金 は、学ぶ意欲がある学生に平等に教育を受ける機会を与えることを目的としています。
そのため、返済できるかどうかという基準ではなく、 経済的に困窮しているけれど学ぶ意欲があるか ということが基準になっています。 借入者は学生本人 で、 返済は就職してからが基本 となっています。
教育ローン は、教育資金を借りるためのローンですので、 返済できるかどうか が審査基準となります。 基本的に借入者は保護者 で、返済も保護者なので 借り入れをした翌月か翌々月から返済 していきます。
奨学金と国の教育ローンの違いを一覧にまとめてみました。
| 奨学金 | 国の教育ローン | |
|---|---|---|
| 借入者 | 学生自身 | 保護者 |
| 借入額 | 月3万円から12万円程 | 350万円まで |
| 金利 | 無利子or有利子(年3%以内、在学中は無利息) | 年2.15%固定(平成27年6月10日時点) |
| 条件 | 学力、家計、健康などの条件あり | 世帯収入の上限あり |
| 申込、融資時期 | 4月中申込、5~6月支給が多い | いつでも申し込み可能、最短で申し込みから2週間で融資 |
| 返済開始 | 卒業してから | 借入日の翌月か翌々月、在学中は利息のみの返済も可能 |
| 返済期間 | 借入額、返済方法によって違うが長期にわたる | 15年以内 |
民間の教育ローンについては、金利や条件に幅があり一概に比較はできませんでした。申込手続きが比較的手軽で融資スピードも速いメリットがありますが、あくまでローン商品(利息と取って利益をだすためのもの)ということを念頭に置きましょう。
まずは、金利や返済方法などの返済負担が軽い奨学金を利用することを検討してみましょう。
つぎのような場合には教育ローンを検討することになりますが、親が返済することになりますので老後に影響がでないようにするなど、できるだけ最小限の利用にとどめたいものです。
・奨学金が利用できない(年収制限や申込タイミングを過ぎたなど)
・奨学金だけでは足りない
・入学金や授業料などのまとまった学費を用意しなければならない
大学に進学すると実際にいくらかかるのか
大学在学中の4年間にかかるお金がいくらかかるのでしょうか。
国立か私立か、文系か理系か、自宅から通学するのか自宅外から通学するのかなどによって大きく違ってきます。
日本政策金融公庫が公表している「教育費負担の実態調査結果(平成26年度)」によると、入学費用と4年間の在学費用の合計金額は、国立大学で511.2万円、私立文系で692.3万円、私立理系で787.5万円となっています。
| 入学費用 | 1年間の在学費用×4 | 合計 | |
|---|---|---|---|
| 国立 | 83.2万円 | 428万円 | 511.2万円 |
| 私立文系 | 104.3万円 | 588万円 | 692.3万円 |
| 私立理系 | 109.9万円 | 677.6万円 | 787.5万円 |
また、自宅外から通学するための費用は、生活準備(アパートの敷金・礼金、家財道具の購入など)と4年間の仕送りの合計金額は、平均606.3万円となっています。
私立大学の理系に進学して自宅外から通学すると、1393.8万円もかかるという結果がでています。
大学進学にかかる費用は実はこれだけではありません。
予備校や塾に通えば、入学金や受講料、模擬試験代などが必要です。
受験の段階においても願書の請求、受験料、遠方から上京して受験するとなれば交通費や滞在費もかかります。
見落としがちですが、 受験費用も意外とお金がかかることも知っておきましょう。
奨学金や教育ローンを検討する前にすべきこと
大学へ進学したいというこどもの希望をなんとかしてかなえてあげたいと思うのが親心ですが、充分な資金を用意できないからといってすぐに奨学金や教育ローンを検討するのは考えものです。
奨学金(貸与型)も教育ローンも「借金」です。
現在、奨学金を利用したけれど返せないで苦しんでいるひとが大勢いて問題視されています。将来あなたのこどもが家庭を持ってからも借金を支払い続けなければならないとしたらどうでしょうか。
あなたが教育ローンの支払いに追われている老後を想像してみて下さい。どうでしょうか。
・本当に進学する必要があるのか
・学費を抑える方法はないか(国立にする、自宅通学にする等)
・貯蓄を再度確認する
・家計から捻出できるお金を増やせないか
まずこのようなことを確認してみましょう。
もしもあなたのこどもがまだ小さいなら、将来のためにどうしていくべきかぜひとも話し合ってみてください。