教育ローンと奨学金の本質的な違いとおすすめな借り方を徹底解説

大学の授業料は国公立・私立ともに、この30年間でおよそ2倍以上に上昇しています。

そうした背景もあってか用意していた貯蓄では教育資金が不足してしまい、奨学金を借りることで、教育資金を賄うという方の割合も年々上昇してます。

一方、安易に奨学金を借りてしまうことで返済が滞ってしまい「奨学金破産」する若者が増加し、奨学金に頼らざるを得ない教育構造や奨学金システムはもはや社会問題として定着しつつあります。

奨学金を借りることは子供に大きな負担を強いることになることは十分理解しているつもりでも、先立つものはお金であり、そのお金がなければ子供を進学させることはできません。

そこでここでは、お子さんの奨学金破産のリスクを少しでも抑えてあげたいと考えている親御さんに検討していただきたい奨学金に教育ローンを組み合わせたハイブリッドな教育資金作りという方法を紹介していくことにします。

奨学金に頼らなければ教育資金を捻出できないけれど、奨学金を子供に背負わせることは不安だ、という親御さんにこそぜひ実践して欲しい方法となっています。

意外と知らない!奨学金と教育ローンの違い

まず教育資金を借り入れる上で、しっかり押さえておきたい知識が「奨学金」と「教育ローン」の違いです。

それぞれの特徴を簡単にまとめたものが以下の表となります。

 
奨学金
教育ローン
 返済をする人 本人(お子さん) 親(保護者)
 振り込まれる時期 事前予約(4月)
通常(7月)
 合格後すぐ
 振り込み方法 毎月に分けて入金 一括で入金 
 借りられる金額  最大:月12万円程度
4年間で650万円程度
 最大:1000万円程度
 医進:3000万円程度
 金利(年利) 第一種:無利子
第二種:0.2%程度 
 年利:1~5%
 返済開始時期 卒業後 翌月
在学時は利子のみも可

※金利は2017年11月現在における目安
奨学金と教育ローンのどちらも教育資金であることには変わりありませんが、その中身はこれほど大きく違っています。

これらの特徴の中でも、特に奨学金のメリットととして注目されるポイントが「金利の低さ」です。

仮に、300万円の教育資金をそれぞれの方法で借りると総支払額は次のようになります。

種類 第一種 第二種 教育ローン
金利 なし 0.3% 2%
利息 0円 45,600円 312,484円
返済期間 10年 10年 10年
返済総額 3,000,000円 3,045,600円 3,312,484円

奨学金は、第一種であれば無利子で借りることができ、第二種であっても年利0.3%程度の低金利で借りることができるため、借り入れた300万円とほぼ同額を返済すれば済むのに対し、一方の教育ローンは、年利2%前後の金利でお金を借りることになるため、それなりの額の利息を元金に上乗せして支払う必要が生じます。

このように、金利の低さのみに注目すれば奨学金というシステムは非常にありがたいシステムとなっています。

しかし、奨学金には金利の低さというメリットに隠れてしまい、あまり注目されることがないデメリットがいくつも存在しています。

奨学金を借りるうえで知っておくべきデメリット

奨学金がメリットばかりであれば、「奨学金破産」などという言葉は生まれないでしょう。

そうしたことを考えれば、当然のことながら奨学金にもデメリットがあるわけですが、なぜかこのデメリットが世間で注目される機会が少ないように思います。

そこで、ここでは奨学金を借りるうえで、特に知っておくべき奨学金のデメリットを3つに絞り、そこから発生するリスクとあわせて紹介します。

奨学金はすぐには振り込まれない

まず1つ目のデメリットは、奨学金が振り込まれる時期に関するデメリットです。

実は、この奨学金が振り込まれる時期を巡るトラブルは、高校現場で度々発生しているといいます。

どのようなトラブルなのかというと、大学合格後すぐに納めなければいけない入学金の支払いに奨学金を充てようと考えていたものの、いつになっても奨学金が振り込まれれないため、入学金が支払うことができない、という相談が多く寄せられるというのです。

奨学金は審査に通ったからといって、すぐにお金が銀行に振り込まれることはありません。上記の表で示したように、最短で新年度が始まった4月からの振り込みになるため、10月から3月に行われる入学手続きに必要な入学金や一人暮らしをするための準備金に奨学金を充てることをできません。

審査後すぐにお金が振り込まれる教育ローンと違い、奨学金が振り込まれる時期は大学入学後の4月もしくは7月になるわけですが、このことが周知されていない状況があるわけです。

月々振り込まれる金額が決まっている

奨学金の貸与月額は決められています。

第一種奨学金(無利子)の場合は、区分と通学方法で一律の金額と決められており、借りたい金額を選択することができません。

区分
通学
貸与月額(円)
国・公立 自宅
4,5000
国・公立 自宅外
51,000
私立 自宅
54,000
私立 自宅外
64,000

※ただし、国公私立・通学形態にかかわらず、貸与月額3万円という選択は可能

また、第二種奨学金(利子付)の場合についても、以下の5パターンからの選択となります。

貸与月額(円)
返還年(年)
30,000
13
50,000
15
80,000
20
100,000
20
120,000
20

第一種、第二種とも選択した月額貸与額が毎月振り込まれることになるため、学生はその貸与額の中で生活費をやりくりする必要がでてきます。

とはいえ、初めて一人暮らしをする大学生ですので、時には意図しなかった出費が発生することもあるわけです。

しかし、奨学金では決められた金額以上にお金を借りることはできないため、親に頼ったり、バイトを増やしたりして対応していくことが必要になります。

奨学金を借りる時点では、できるだけ少ない金額での申し込みをしているケースも多く、急な出費や想定外のトラブルに巻き込まれた際の金銭的な対応が非常に難しいというデメリットがあるわけです。

奨学金を滞納した際の厳しい対応

奨学金に対しては、一般の借金とは異なり、それほど厳しい回収は行われないと甘く考えている方も多いようです。

ところが、昨今の奨学金回収では非常に厳しい対応で支払い催促が行われています。

例えば、奨学金の回収で次のような措置が取られることをご存知でしょうか。

  1. 滞納3ヵ月で個人信用情報機関へ登録
  2. 滞納4か月で回収専門会社へ回収が委託
  3. 延滞金には年利5%が課せられる

まず奨学金を3ヵ月間滞納してしまうと、いわゆるブラックリストとして金融機関などに通達されます。これにより、マイホームや自動車を購入する際にローンを組めない、クレジットカードが作れないといった、その後の社会生活にさまざまな悪影響が及んできます。

いったんブラックリストに名前が載ってしまうと、すべての奨学金を返済したとしても、その後の5年間信用が回復することはありません。

そして、その後も滞納が続き、滞納4カ月目に突入すると、回収業務は専門の回収業者へと委託されます。

こうなると、家はもちろん職場にまで支払いを催促する電話が掛かってくることになります。最近では、自宅まで来訪されるというケースもあるようです。

さらに、決められた変換期日を過ぎても支払いが完了していない場合は、その金額に対し、年利5%もの高い利率が設定されることになります。年利5%ともなると、300万円に対して80万円以上の利息が発生することになります。

しかも、延滞金が発生した場合は、延滞金→利子→元金と返済順序が決められているため、元金を減らすことはとても困難になります。

ここで紹介した情報は奨学金を貸し出す日本学生支援機構のHPにて確認できますが、労働者福祉中央協議会が行った「奨学金に関するアンケート調査」によると、75%もの学生がこうした情報は「知らない」と回答しているのです。

返済主が学生本人ということこそ問題の根源

なぜ学生は、ここで紹介したような奨学金の振り込み期日や厳しい回収が行われることを知らないまま奨学金を借りてしまうのでしょうか。

その理由は、実に明確です。

奨学金の返済主は学生本人であるため、奨学金の予約説明会は学生本人を対象に、金融に関して素人である高校の先生によって行わるからです。

これは非常に大きな問題ではないです。

というのも、複雑な奨学金制度を説明し、説明を聞く高校生は大学に行くために数百万円を借りるという実感が伴っていません。親がどれだけ数百万円の価値を説明したとしても、高校生には響くことはないでしょう。

高校生の多くは親に奨学金の説明会に行くように強制され、数百万円を自分自身が借りるという当該意識の無いまま説明を聞きているため、返済が滞ったときに初めて「こんなことになるなんて聞いてないよ」という状況に陥ってしまうわけです。

ここで紹介したデメリットを知らずに、もしくはあまり深く考えずに、奨学金のみに頼った教育資金の準備は非常にリスキーであると言わざるを得ません。

では、どうすれば子供を奨学金破産のリスクから守り、かつ、必要な教育資金を捻出していくことができるのでしょうか。

ここでは「利率が高い」という理由で利用が見送られてることの多い教育ローンにスポットを当て、奨学金のみに頼らない新しい形の教育資金の準備方法を提案したいと思います。

教育ローンの知られざるメリット

金利だけで比べてしまうと、奨学金には到底及ばない教育ローンですが、実は奨学金よりも優れたポイントがいくつもあります。

この教育ローンのメリットを最大限利用した使い方を知れば、奨学金のデメリットを補い、子供に安心した学生生活・ライフプランを送らせてあげることが可能になるはずです。

それでは、奨学金にはない教育ローンのメリットについて説明します。

教育ローンは入学金にも使える

奨学金のデメリットのひとつに「奨学金の振り込まれる時期」がありました。

奨学金は新年度が始まった4月以降に振り込まれるため、大学合格後すぐに必要となる数十万円~100万円程度の入学金や諸経費の支払いに奨学金を充てることはできない旨を先ほど説明しました。

一方、教育ローンであれば、審査は最短で1日で終わり、遅くとも1か月。早いところだと1週間程度で最大1000万円の資金が利用可能になります。

教育ローンに決められた振り込み時期はないため、奨学金では支払うことができない入学金などへの資金準備として教育ローンを利用することができるわけです。

使いたい分だけ使うことができる

教育ローンは、仮に1000万円融資を受けた場合でも、その枠の中から必要な金額だけを使うことが可能です。

そして、金利が掛かるのはこの使用した金額に対してのみとなっています。つまり、1000万円借りたとしても、使用した金額が100万円であれば100万円に対してのみの利息支払いで済むわけです。

このようなシステムである教育ローンであれば、月々決められた金額しか使うことができない奨学金と違い、不測の事態にも対応することができ、必要なければ使わないという選択も可能になります。

こうした資金の柔軟性があるという点は、奨学金にはない教育ローンの大きなメリットといえます。

返済主はあくまで親(保護者) 

奨学金の返済主が学生本人であること、非常に問題があることを指摘しました。

高校生に数百万円を借りるという自覚をされることはなかなか難しいものがあります。高校生であれば「将来、普通に働けば、楽に返済できるっしょ」「みんなも借りてるし、問題ないな」などと、数百万円を借りるということやお金を稼ぐということを軽く考えていることが普通です。

一方、教育ローンはあくまで親が返済主になるため、銀行の融資説明は親が聞くことになり、親の現状を踏まえた貸付になります。

未来が不確定な子供の将来からお金を借りるのが奨学金であるのに対し、これまでの実績をもとにお金の価値を知り尽くした親がお金を借りるのが教育ローンなのです。

このため、「こんなことになるなんて聞いてないよ」という事態に陥ることはまず起こらず、奨学金と比べ、堅実な借り入れが可能になるわけです。

教育資金は奨学金と教育ローンのハイブリッド利用がおすすめ

ここまでクリーンなイメージのある奨学金のデメリット、金利が高いというイメージがある教育ローンのメリットについて紹介してきました。

大学在学の4年間で必要となる学費は

  • 国公立:約215万円
  • 私立(文系):約360万円
  • 私立(理系):約495万円

となっています。

こうした学費を念頭に借りるにあたっても、奨学金と教育ローンの特徴を踏まえたハイブリッド利用をおすすめします。

例えば、初年度の納付金は

  • 国公立:約82万円
  • 私立(文系):約115万円
  • 私立(理系):約150万円

ですので、この初年度の納付金だけでも教育ローンで親が借りるだけでも子供の負担は激減します。

生活費として借りる場合も、月々10万円を奨学金で借りる予定であるならば、教育ローンとして親が100万円を借りることで、奨学金は月々8万円の借り入れに抑えることがになります。もし月々8万円で生活することができれば、100万円はそのまま教育ローンの返済に充ててもいいでしょうし、奨学金の返済に回すことでお子さんの負担感を減らすことも可能です。

今後ますます未来を予測しにくくなる日本において、奨学金と教育ローンとう親子でのリスク分散は、おすすめというより必須な教育資金の借り入れ方と言えます。

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教育ローンは奨学金と違い、銀行や信用金庫によって金利や借入限度額が異なるため、ご自身にあった教育ローンを選ぶことが重要です。

とはいえ、銀行をいくつも回って借り入れ条件を聞くことは骨が折れます。

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ここで提案した奨学金と教育ローンのハイブリッドな教育資金準備に共感された方は、ぜひ利用してみてください。