『リボ払い』『残高スライド』の正体を解明!簡単解説します。

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クレジットカードやローンの商品説明を見ていると『リボ払い』や『残高スライド』というキーワードがちょこちょこ出てきます。

毎月の返済負担を軽くできて、家計管理がしやすいようなイメージの広告文句が目立っている気がしませんか。でも実際のところはどうなのでしょうか。

ここでは『リボ払い』がどんな返済方式なのか、『残高スライド』ってなんのことを言っているのかなどをできるだけ分かりやすく解説しながら、これらの正体を明らかにしていきたいと思います。

 

 

『リボ払い』っていったい何?

 

『リボ払い』というのは『リボルビング払い』の略称です。

リボルビング払いは、“何回払い”というように返済回数を決めて支払うのではなく、一定額を毎月支払っていく返済方式のことをいいます。

 

リボルビング払いには種類があります

 

毎月支払う一定額がどのように決められるかによっていくつかの種類に分けられます。

◇元利定額リボルビング方式
◇元金定額リボルビング方式
◇元利定率リボルビング方式
◇元金定率リボルビング方式
◇残高スライド元利定額リボルビング方式
◇残高スライド元金定額リボルビング方式
◇残高スライド元利定率リボルビング方式
◇残高スライド元金定率リボルビング方式

 

えっ?!こんなにあるの!と以下の記事を読むのをやめたくなってしまいそうですが、実はそんなに難しくはありません。

元利と元金定額と定率残高スライドの3つを理解すれば理解できますので、これらについてお話ししていきますね。

 

『元利』と『元金』

 

元利は、利息分が返済額に含まれます
元金は、利息分は返済額に含まれません

例えば、毎月の返済額が1万円だとすると・・

元利:1万円を返済し、(1万円‐利息)円分元金が減る
元金:1万円+利息分を返済し、1万円分の元金が減る

返済額が同じ場合には、『元金』のほうが早く元金が減っていくことになりますね。

 

『定額』と『定率』

 

定額は、金額が決まっています
定率は、金額は決まっておらず、残高に対する割合(率)が決まっています

定額の場合は、残高がいくらであっても金額は一定です。例えば、返済額を1万円と決めたらずっと1万円のままです。

定率の場合は、残高に対する割合が一定です。例えば、割合が10%だったら、残高30万円なら3万円、残高15万円なら1万5千円というように、残高に合わせて返済額が変わります。

 

『残高スライド』

 

残高スライドは、残高に対して返済額が段階的に変わっていく(スライドする)仕組みです。

定額の場合は金額が、定率の場合は割合がスライドします。
次のような感じで残高の範囲に対する値が決められています。

 

『定額』の場合の例

残高 金額
5万円未満  5,000円
5万円以上10万円未満 10,000円
10万円以上20万円未満 20,000円
20万円以上30万円未満 30,000円
30万円以上40万円未満 50,000円

 

『定率』の場合の例

残高 割合
30万円以下 5%
30万円以上100万円未満 3%
100万円以上500万円未満 2%

 

 

種類による違いを具体例で計算してみよう

 

soroban

 

ここまでの元利と元金、定額と定率、残高スライドについての説明は理解できましたでしょうか。

リボルビング払いの種類の違いは、これらの組み合わせです。
返済する一定額がどのように決まるのかを具体例で見ていきたいと思います。

 

<具体例の前提条件>
最初の利用残高:30万円
金利(年率) :18%

 

◇元利定額リボルビング方式

 

返済額に利息を含み(元利)、金額が決まっている(定額)方式です。

返済額をいくらにするかは指定できますが、この例では5万円とします。

 

回数 実際の返済額 利息 元金返済 残高
50,000円 4,438円
(30万円×18%÷365日×30日)
45,562円
(5万円‐利息)
254,438円
(30万円‐元金返済)
50,000円 3,764円
(254,438円×18%÷365日×30日)
46,236円
(5万円‐利息)
208,202円
(254,438円‐元金返済)
50,000円 3,080円
(208,202円×18%÷365日×30日)
46,920円
(5万円‐利息)
161,282円
(208,202円‐元金返済)
:

 

毎月の返済額が一定で家計管理がしやすいですが、次に説明する元金定額リボルビング方式よりは元金の減りが少ないので総支払額も多くなります

 

◇元金定額リボルビング方式

 

返済額に利息を含まず(元金)、金額が決まっている(定額)方式です。

返済額をいくらにするかは指定できますが、この例でも同様に5万円とします。

 

回数 実際の返済額 利息 元金返済 残高
54,438円
(5万円+利息)
4,438円
(30万円×18%÷365日×30日)
50,000円 250,000円
(30万‐5万)
53,699円
(5万円+利息)
3,699円
(25万円×18%÷365日×30日)
50,000円 200,000円
(25万‐5万)
52,959円
(5万円+利息)
2,959円
(20万円×18%÷365日×30日)
50,000円 150,000円
(20万‐5万)
:

 

返済額に利息を加えて返済していくので一定に元金が減っていきますが、返済額が毎月変わります

 

◇元利定率リボルビング方式

 

返済額に利息を含み(元利)、残高に対する割合が決まっている(定率)方式です。

この例では、割合を10%としてみましょう。

 

回数 実際の返済額 利息 元金返済 残高
30,000円
(30万円×10%)
4,438円
(30万円×18%÷365日×30日)
25,562円
(30,000円‐利息)
274,438円
(30万円‐元金返済)
27,444円
(274,438円×10%)
4,060円
(274,438円×18%÷365日×30日)
23,384円
(27,444円‐利息)
251,054円
(274,438円‐元金返済)
25,105円
(251,054円×10%)
3,714円
(251,054円×18%÷365日×30日)
21,391円
(25,105円‐利息)
229,693
(251,054円‐元金返済)
:

 

定率による返済は、残高が減っていくと返済額も少なくなりますので、定額に比べて返済が長期化してしまいます。

 

◇元金定率リボルビング方式

 

返済額に利息を含まず(元金)、残高に対する割合が決まっている(定率)方式です。

この例でも、割合を10%としてみましょう。

 

回数 実際の返済額 利息 元金返済 残高
34,438円
(30,000円+利息)
4,438円
(30万円×18%÷365日×30日)
30,000円
(30万円×10%)
270,000円
(300,000円‐30,000円)
30,995円
(27,000円+利息)
3,995円
(27万円×18%÷365日×30日)
27,000円
(27万円×10%)
243,000円
(270,000円‐27,000円)
27,895円
(24,300円+利息)
3,595円
(243,000円×18%÷365日×30日)
24,300円
(243,000円×10%)
218,700円
(243,000円‐24,300円)
:

 

定率ですので残高の減りに合わせて返済額も少なくなり、その分返済期間も長くなります元利定率リボルビング方式よりは総支払額は少なくできます。

 

◇残高スライド元利定額リボルビング方式

 

返済額に利息を含み(元利)、金額が決まっています(定額)が、金額が残高によって変わっていく方式です。

残高による返済額が次のように決められているとして計算していきましょう。

20万円未満:20,000円
20万円以上30万円未満:30,000円
30万円以上40万円未満:50,000円

 

回数 実際の返済額 利息 元金返済 残高
50,000円 4,438円
(30万円×18%÷365日×30日)
45,562円
(5万円‐利息)
254,438円
(30万円‐元金返済)
30,000円 3,764円
(254,438円×18%÷365日×30日)
26,236円
(3万円‐利息)
228,202円
(254,438円‐元金返済)
30,000円 3,376円
(228,202円×18%÷365日×30日)
26,624円
(3万円‐利息)
201,578円
(228,202円‐元金返済)
:

 

1回目の返済は残高が30万円なので5万円を返済しますが、2回目には30万円未満になっているため3万円に変わります。返済を続けていって残高が20万円未満になれば返済額が2万円に減ります。

元利定額方式なので、毎月の返済額が分かりやすいのはいいのですが、残高が減っていくと返済額も減り、結果として返済が長期化しやすいので注意しなくてはなりません。

 

◇その他の残高スライド方式

 

他の残高スライド方式についても、残高スライド元利定額リボルビング方式と同じように、残高によって金額や割合が変化していきます。
計算については、残高スライドがつかない方式で説明しましたので割愛します。

 

残高スライド元金定額リボルビング方式 返済額に利息を含まず(元金)、金額が決まっている(定額)が、金額が残高によって変わっていく
残高スライド元利定率リボルビング方式 返済額に利息を含み(元利)、残高に対する割合が決まっている(定率)が、割合が残高によって変わっていく
残高スライド元金定率リボルビング方式 返済額に利息を含まず(元金)、残高に対する割合が決まっている(定率)が、割合が残高によって変わっていく

 

 

リボルビング方式のデメリットを忘れないで!

 

caution

 

多くのクレジットカードやキャッシングなどで採用されている『残高スライド元利定額リボルビング方式』や『元利定額リボルビング方式』は、月々の返済額がとても分かりやすいのが特徴です。
※『残高スライド元利定額リボルビング方式』は『残高スライドリボルビング方式』と記載されていることが多い。

冒頭でお話ししたように、家計管理がしやすく、支払い負担ができるだけ軽くなるように返済額を設定しているものもあります。

 

『支払い負担が軽い』でも・・

 

毎月の返済額が少ないと返済負担が軽く感じます。

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しかし、残高が多くてもそんなに負担に感じないので、いつの間にか残高がかさんでしまいがちになります。最終的に返済不能になってしまうなんてことにもなりかねませんので、十分気を付けましょう。

また、月々の返済が少ないと、なかなか元金が減らずに返済が長期化してしまいます。完済するまでに払う利息が思ってもみないような金額になってしまうこともよくあります。

 

・残高がいくらあるのか
・いつ返済が終わるのか

この2点については必ず把握しておくようにしましょう。

 

会社によって違って分かりにくい!

 

ひとことに『リボルビング払い』といってもさまざまな種類があります。
会社によって採用している方式が異なるためにとても分かりにくいものとなってしまっています。

各社のウェブサイトなどで提供されているシュミレーションを利用すると、「毎月いくら返済したら何回で完済できます」「何回で完済するには毎月の返済はいくらです」という返済計画を立てられます。

ぜひこのようなシュミレーションを活用して、自分に合った返済計画を立てるようにしましょう。